アルバムの基本情報
タイトル (日本語) | ザ・ビートルズ・アンソロジー 1 |
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タイトル (英語) | The Beatles Anthology 1 |
発売日 | 【イギリス】1995年11月20日 【アメリカ】1995年11月21日 【日本】1995年11月21日 |
最高順位 | 【イギリス】2位 【アメリカ】1位 【日本】3位 |
CD
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アルバム収録曲
ディスク1
- フリー・アズ・ア・バード Free As A Bird
- スピーチ:ジョン・レノン We Were Four Guys ... That's All
- ザットル・ビー・ザ・デイ That'll Be the Day
- イン・スパイト・オブ・オール・ザ・デインジャー In Spite Of All The Danger
- スピーチ:ポール・マッカートニー Sometimes I'd Borrow...Those Still Exist
- ハレルヤ・アイ・ラヴ・ハー・ソー Hallelujah, I Love Her So
- ユール・ビー・マイン You'll Be Mine
- カイエンヌ Cayenne
- スピーチ:ポール・マッカートニー First Of All...It Didn't Do A Thing Here
- マイ・ボニー My Bonnie
- エイント・シー・スウィート Ain't She Sweet
- クライ・フォー・ア・シャドウ Cry For A Shadow
- スピーチ:ジョン・レノン Brian Was A Beautiful Guy...He Presented Us Well
- スピーチ:ブライアン・エプスタイン I Secured Them...A Beatle Drink Even Then
- サーチン Searchin'
- スリー・クール・キャッツ Three Cool Cats
- ザ・シーク・オブ・アラビ The Sheik Of Araby
- ライク・ドリーマーズ・ドゥ Like Dreamers Do
- ハロー・リトル・ガール Hello Little Girl
- スピーチ:ブライアン・エプスタイン Well, The Recording Test...By My Artists
- ベサメ・ムーチョ Besame Mucho
- ラヴ・ミー・ドゥ Love Me Do
- ハウ・ドゥ・ユー・ドゥ・イット How Do You Do It
- プリーズ・プリーズ・ミー Please Please Me
- ワン・アフター・909(シークエンス) One After 909 (False Starts)
- ワン・アフター・909 One After 909
- レンド・ミー・ユア・コム Lend Me Your Comb
- アイル・ゲット・ユー I'll Get You
- スピーチ:ジョン・レノン We Were Performers ... In Britain
- アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア I Saw Her Standing There
- フロム・ミー・トゥ・ユー From Me To You
- マネー Money (That's What I Want)
- ユー・リアリー・ゴッタ・ホールド・オン・ミー You Really Got A Hold On Me
- ロール・オーバー・ベートーヴェン Roll Over Beethoven
ディスク2
- シー・ラヴズ・ユー She Loves You
- ティル・ゼア・ウォズ・ユー Till There Was You
- ツイスト・アンド・シャウト Twist And Shout
- ジス・ボーイ This Boy
- 抱きしめたい I Want To Hold Your Hand
- スピーチ:マーカム・アンド・ワイズ Boys, What Was I Thinking...
- ムーンライト・ベイ Moonlight Bay
- キャント・バイ・ミー・ラヴ Can't Buy Me Love
- オール・マイ・ラヴィング All My Loving
- ユー・キャント・ドゥ・ザット You Can't Do That
- アンド・アイ・ラヴ・ハー And I Love Her
- ア・ハード・デイズ・ナイト A Hard Day's Night
- アイ・ウォナ・ビー・ユア・マン I Wanna Be Your Man
- ロング・トール・サリー Long Tall Sally
- ボーイズ Boys
- シャウト Shout
- アイル・ビー・バック(テイク2) I'll Be Back (Take 2)
- アイル・ビー・バック(テイク3) I'll Be Back (Take 3)
- ユー・ノウ・ホワット・トゥ・ドゥ You Know What To Do
- ノー・リプライ(デモ) No Reply (Demo)
- ミスター・ムーンライト Mr. Moonlight
- リーヴ・マイ・キトゥン・アローン Leave My Kitten Alone
- ノー・リプライ No Reply
- エイト・デイズ・ア・ウィーク(シークエンス) Eight Days A Week (False Starts)
- エイト・デイズ・ア・ウィーク Eight Days A Week
- カンサス・シティ/ヘイ・ヘイ・ヘイ・ヘイ Kansas City / Hey-Hey-Hey-Hey!
アルバムの概要
アンソロジー・プロジェクト3部作の1作目
アルバム『ザ・ビートルズ・アンソロジー 1』は、未発表曲や別テイクを中心に構成され、1995年に発売された2枚組のコンピレーションアルバムです。
解散後にリリースされた他のコンピレーションアルバムと同様に「未発表曲を違法に収録した海賊版への対策」として世に送り出されました。
また「アンソロジー・プロジェクト」で制作された『アンソロジー2』『アンソロジー3』と共にアンソロジー3部作と呼ばれています。
アンソロジー・プロジェクトとは
アンソロジー・プロジェクトとは、1994年から1995年にかけておこなわれた制作プロジェクトです。
ビートルズが設立した会社「アップル・コア」の代表を長年にわたって務め、ポールやジョージとは学生時代からの友人でもあるニール・アスピノールがプロジェクトの中心となっていました。
アンソロジー・プロジェクトでは、
- アルバム3部作
- ドキュメンタリー・ブック
- ドキュメンタリー・ビデオ
上記の3種類が制作されました。
古くからのファンであれば3種類全てを揃えたのではないでしょうか。私も全て所有しています。
新曲「フリー・アズ・ア・バード」を収録
アンソロジー・プロジェクトで最大の目玉は、ビートルズ解散後に初めて(1994年から1995年にかけて)ポール、ジョージ、リンゴが集合し、ビートルズとしての新曲2曲をレコーディングしたことでした。
2曲とも生前のジョン・レノンがカセットテープに録音していたデモ音源で、そのテープを所有していたオノ・ヨーコがポールに託すため渡し、新たに楽器パートやコーラスを加えるなどして「ビートルズの曲」として完成させたものです。
その2曲のうちの1曲「フリー・アズ・ア・バード」が今作『アンソロジー1』に収録されています。
「フリー・アズ・ア・バード」は、ビートルズ解散直前の1970年3月にシングル「レット・イット・ビー」がリリースされて以来、実に25年ぶりとなるビートルズの新曲となり、大きな話題となりました。
様々な未発表曲を収録
『アンソロジー1』には他にも、1957年から1964年にかけて残っていた音源による未発表曲の数々が収録されています。
- クオリーメン時代に録音した音源
- スチュワート・サトクリフ、ピート・ベストが演奏する音源
- トニー・シェリダンのバックバンドとしての音源
- デッカ・レコードのオーディション用音源
- パーロフォンのオーディション用音源
- アメリカ初上陸時の「エド・サリヴァン・ショー」の音源
クオリーメン時代の音源
後にビートルズとなるバンドは初期の頃に「クオリーメン」と名乗っていました。
クオリーメン時代に録音した「ザットル・ビー・ザ・デイ」「イン・スパイト・オブ・オール・ザ・デインジャー」などの音源が今作に収録されています。
スチュワート・サトクリフやピート・ベストの演奏
ビートルズがドイツのハンブルクで修行をしていた頃まで在籍していたスチュワート・サトクリフ。彼がベースを弾いている「ハレルヤ・アイ・ラヴ・ハー・ソー」「カイエンヌ」などの音源も今作に収録されています。
またビートルズがメジャーデビューするよりも以前の音源が多いため、リンゴが加入する前のドラマーだったピート・ベストが演奏している音源も多数収録されています。
トニー・シェリダン&ザ・ビート・ブラザーズのシングル曲
ハンブルク時代にはトニー・シェリダンのバックバンド契約をしたビートルズは一時的に「ザ・ビート・ブラザーズ」という名前にさせられたこともあります。
トニー・シェリダン&ザ・ビート・ブラザーズとしてシングルリリースされた「マイ・ボニー」も今作に収録されています。
デッカとパーロフォンのオーディション用音源
メジャーデビュー前、ビートルズはデッカ・レコードのオーディションを受けていました。
「スリー・クール・キャッツ」「ザ・シーク・オブ・アラビ」などの収録曲はデッカ・オーディション用にレコーディングされたものです。
ビートルズはデッカ・オーディションで不採用(不合格)でした。当時デッカの新人担当部門チーフだったディック・ロウは後年「ビートルズを拒絶した男」と呼ばれることになりました。
デッカ不合格の後、今度はパーロフォン・レコードのオーディションも受け、こちらは合格してメジャーデビューとなっています。
この時にオーディション用としてレコーディングした「ラヴ・ミー・ドゥ」はリンゴではなく前任者のピート・ベストがドラムを叩いており、今作にはピート・ベストのバージョンが収録されています。
アルバムジャケットについて
初々しいビートルズの写真がたくさん
アルバムジャケットのデザインを担当したのはビートルズの旧友で、アルバム『リボルバー』のアルバムジャケットも担当したクラウス・フォアマン。
ビートルズ初期の写真が数多く使用されており、デビュー当時のスーツ&マッシュルーム・カット写真もあれば、デビュー前の革ジャン&ブーツ&リーゼント写真もあります。
ジャケットの右上にはドイツ時代の写真が載っており、元メンバーのスチュワート・サトクリフがサングラス姿で写っています。
ピート・ベストの顔写真が消された
ジャケット中央もドイツ時代の革ジャンを着たビートルズの写真が載っています。
しかし右端でドラムセットに座っているピート・ベストの顔部分が消され、アルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』のジャケットに使われた写真のリンゴの顔がピートの上に覆いかぶさるようになっています。
後にピート・ベストは『アンソロジー1』で消された自分の顔写真部分のみを使い、ピート自身のベストアルバムでジャケット写真に採用しています。
なお、ピートの写真は『アンソロジー1』で全く使用されていないという訳ではなく、ジャケット左下の写真でジョージの右隣りに写っています。
車の横に立っているのがジョージで、その右隣り、車の前部に座り込んでいるのがピートです。