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プリーズ・プリーズ・ミー【アルバム解説】

ビートルズのアルバム一覧

アルバムの基本情報

タイトル
(日本語)
プリーズ・プリーズ・ミー
タイトル
(英語)
Please Please Me
発売日【イギリス】1963年3月22日
最高順位【イギリス】1位(30週)

CD

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デジタル音源(CD)が初めて発売されたのは1987年。このときはモノラル盤のみの発売でした。

2009年には音質を改善したリマスター盤がリリースされています。ステレオ盤もこのときに発売されました。

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アルバム収録曲

アナログ盤・A面

アナログ盤・B面

アルバムの概要

アルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』はビートルズの記念すべきデビューアルバムです。

まず、イギリスで1963年1月11日に発売された通算2作目のシングル「プリーズ・プリーズ・ミー」が大ヒットを記録。

これを受けてデビューアルバムの制作が急きょ決定し、慌ただしいスケジュールの中でデビューアルバムが製作されました。

このアルバムは当初、イギリスのみで発売されました。アメリカや日本では独自の曲編成にして、独自のアルバムを発売しています。

『プリーズ・プリーズ・ミー』自体がアメリカで発売されたのは、ずいぶん後になってからでした。

収録曲の内訳、レコーディング期間

わずか1日でレコーディング完了

アルバム収録曲は全14曲で、オリジナル曲が8曲、カバー曲が6曲でした。

カバーした6曲はすべて黒人シンガーの楽曲で、ビートルズがいかに黒人音楽を愛していたかが分かります。

収録された14曲のうち、シングルとして先行リリースされていた

以上4曲を除いた合計10曲のすべてを、1963年2月11日のわずか1日でレコーディング完了しています。

10曲のレコーディングに要した時間は約10時間だったのだとか。

ジョンは文字通り「血を流しながら」シャウトした

レコーディング当日、メンバーの何人かは風邪を引いており、中でもジョンの風邪はひどかったのだそうです。

ノドに負担のかかる「ツイスト・アンド・シャウト」をレコーディングの最後に持ってきたものの、ジョンのノドは限界に来ていました。

それでも渾身のシャウトで見事に歌い切ったジョンですが、ノドの痛みを和らげるため飲んだ牛乳に、ジョンのノドから逆流した血が混じっていた、というエピソードもあります。

アルバムジャケットについて

プリーズ・プリーズ・ミーのアルバムジャケット

アルバムジャケットは、イギリスでビートルズと契約したレコード会社「EMI」のロンドンにあった本社ビル内にて、吹き抜けになっている場所から見下ろしている様子を撮影しています。

EMI本社ビルは1994年に移転し、旧本社ビルは解体されました。

撮影したのは写真家のアンガス・マクビーン。1階フロアで横になりながらビートルズの面々を撮影したのだとか。

チャートの動き・順位変動

アーティスト名/
アルバム名(英語)
1963年
4月
5月6月中略10月11月12月
The Beatles /
Please Please Me
111111111111111112222
Cliff Richard /
Summer Holiday
1111122223222
Buddy Holly /
Reminiscing
9223333332333
The Searchers /
Meet The Searchers
2222223333478
Gerry & The Pacemakers /
How Do You Like It
532244355
The Beatles /
With The Beatles
21111

30週連続1位というメガヒット

アルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』が全英アルバムチャートに初登場したのは1963年5月第2週。

ファン待望のデビューアルバムだったこともあり、初登場でいきなり1位を獲得。

その後は11月第5週まで30週連続で1位を獲得という特大ヒットを記録しました。

クリフ・リチャードやバディ・ホリーと上位を争う

『プリーズ・プリーズ・ミー』の発売前までアルバムチャート首位にいたのは、クリフ・リチャード&シャドウズの『 サマー・ホリデイ 』。

このアルバムはクリフ・リチャードが主演した同名映画のサウンドトラック盤で、『プリーズ・プリーズ・ミー』に首位を奪われるまで13週連続1位という大ヒットを記録していました。

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他に上位を争っていたのは、ビートルズのメンバーも敬愛していたバディ・ホリーの『 レミニッシング 』というアルバム。

バディ・ホリーは1959年2月3日、乗っていた小型飛行機の墜落事故により急死。『レミニッシング』は彼を追悼するコンピレーション・アルバムでした。

「幻のデビュー曲」を歌ったジェリー&ペースメイカーズ

1963年11月には、この年3月にイギリスでデビューしたジェリー&ペースメイカーズのファーストアルバム『 ハウ・ドゥ・ユー・ライク・イット 』が最高2位まで上昇しました。

ジェリー&ペースメイカーズのデビューシングル「ハウ・ドゥ・ユー・ドゥ・イット」は、もともとはビートルズのデビュー曲として用意されたものでした。

しかしビートルズは自作曲でのデビューを主張して「ハウ・ドゥ・ユー・ドゥ・イット」を拒否し、「ラヴ・ミー・ドゥ」でデビューしたという経緯があります。

ビートルズの代わりにジェリー&ペースメイカーズが「ハウ・ドゥ・ユー・ドゥ・イット」をデビュー曲としてリリースし、シングルチャートで1位を獲得しました。

なお、ビートルズが歌った幻のデビュー曲「ハウ・ドゥ・ユー・ドゥ・イット」は、アルバム『アンソロジー 1』に収録されています。

1位を奪ったのは『ウィズ・ザ・ビートルズ』

12月第1週に『プリーズ・プリーズ・ミー』は30週続いた1位から遂に2位へと陥落。

代わって1位を獲得したのは、ビートルズ2枚目のアルバム『ウィズ・ザ・ビートルズ』でした。

2作目のアルバムも21週連続で1位を獲得したことにより、イギリスではビートルズのアルバムが合計51週連続で1位を獲り続けたことになります。

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